2016年10月30日日曜日

152日目:温泉でも

そうだ温泉に行こう!

昼寝からの寝起きで思いたった16時45分。
準備が出来て出発した17時05分。

久しぶりの温泉に少しだけテンションが上がる。


向かった先は近所の温泉。
子供の頃から来ているところ。

一昔前まではムスメは男性のお風呂へ入っていたが、今では女性の暖簾をくぐる。

大人になったなぁ。
と思う瞬間でもある。


1人。
メガネを外して湯気で曇ったテルマエを歩く。

全く見えない事が幸いなのか、知り合いに声をかける必要もなく気楽でいられる時間。
シカトではありません。
見えていないだけだから。

上がり湯で体を温める。
はずが、無駄に熱い。
上がり湯が熱い。
外気温はそんなに低くない。
体もそんなに冷たくない。
やけどするかと思うぐらい、無駄に上がり湯が熱い。

上がり湯は諦めて体を洗いに行く。

温めのシャワーで石鹸だけで、頭から泡立てていく。
もう、シャンプーとか面倒なんだよ。
でも、顔だけはしっかり洗顔を使う。
オッサンになりきれない、ジェントルマンを勝手に気取りながら洗い終え、向かうは『ドリーム浴』。

『ドリーム浴』と命名された、寝そべりながらブクブクされる場所。
ここの温泉にきたら、決まってここから入る。
習慣化された行動。
グデグデしたいところから入っていく。
湯船に浸かりながら、くだらない空想の世界に浸りたいだけなのかもしれない。

(あぁ、足の爪に気泡が入って、垢を取ってくれないかなぁ)
(ケツノアナに気泡が当たると変な気分に・・・)
(このナマコが、あぁ・・・そうなるのね)

下らないことを考えて、ひとまず温まる。

後。

大好きな『薬草風呂』へ。

本当に薬草かどうかは不明。
しかし、香りがかなり漢方薬の香り。
そして、温い。
匂いフェチとしては好きなところ。
長時間居たいところ。

1順目。
おじいさん3人とギュウギュウで浸かる。

(無心になれ)

太極拳で覚えた呼吸法で一人の世界に入っていく。
目を閉じて視界には誰も映させない。
流れるお湯の音、おじいさんの呼吸音、薬草の香り。
たまに滴ってくる自分の汗。
音と香りだけを楽しんで、1順目を終える。

一度白湯で流し、座って汗を噴き出していく。
ここでも太極拳の呼吸を使う。

太極拳の呼吸は良い。
横隔膜を最大限に使うから、腹筋も鍛えられる。
気も静められる。

汗が出終えたのと体のほてりが軽く抜けた事を確認し、白湯で流してから2順目の薬草風呂へ。

今度は誰も居ない。
湯船の淵で仁王立ちして、芳醇な漢方の香りを吸う。

「ふぅぅぅぅぅぅ・・・」

「こんばんは~」
背後から突然おばさんの声。

(はい?)
無下に振り向けずそのまま、
「あ、こんばんは~」
「新しい薬草と入れ替えるね」
「ありがとうございます」
後を向いたまま、大した背中ではないけれど、背中で語る。

濁った湯に逃げ込み、おばさんの薬草交換作業を観察。
内心、お湯が濁ってて良かった。

入れ替えた薬草箱からは、強烈な漢方の香り。

(素敵だ。本当に草とかだ)


薬草風呂を3順し温泉を満喫した。

湯上り、卵肌。
そして、漢方臭い。

(親父臭より漢方の匂いの方がまだいいよな)

そう言い聞かせながら、今も手の甲を嗅いでみる。
うん、まだ匂う。

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