2017年8月7日月曜日

431日目:夏休みの宿題(作文)

「うちの子ね、三行目の1段下げて書くところから間違ってて全部書き直したよ。子供はというと、悔しくて悔しくて、泣いて泣いてしょうがなかったよさぁ。書く時は見てた方がいいよ。」
ほうほう。なかなかのハードル。うちの子もやるなコレ…

小学校1年生の夏休みの宿題『作文』の話題に、俺は主婦の会話に紛れながら、なんとなく子供のやることに納得していた。


小学校1年生の夏休みの宿題はさほど無い。
らしい。
ひらがな、足し算、引き算、後はテキトーにチョイスしていけばクリアできるという、とてもシンプルなメニューばかりなんだが…

その中でも一番のウエイトを締めるのが作文。
『3行文章が書けるようになる。』
という、1年生の大目標に対し、14×15マス×6枚の『作文』こと夏休みのラスボスは、「親への宿題だ」と先生も公言してしまっている。

メンディー…

俺も作文は嫌いなんだよ。


児童クラブは台風の影響で本日は閉所。
外は、すっげぇ晴れていたけど…
娘と暇な、いや、病院・買い物・ラストは部屋の模様替えと、クソ忙しい午前中を手伝ってもらいながら過ごした。

正直、疲れた。

けれど、朝一から魔女達の『キキ』のコスプレをして発狂していた娘は、これまでかとホウキを持ってポージングをとっている。
体力の底が見えない娘…
意味わかんないんですけど。
ってか、写真撮って欲しいの?

「あぁ、分かったから。お願いだから、ちょっとだけ静かにしてて。そうだなぁ。うんこでも書いてて。それが終わったら写真撮るから」
「おっけー。」

『うんこでも書いてて』。
最近SNSで流行ったという、『うんこ漢字ドリル』の平仮名をノートに書き写す。
小1ならまだ平仮名だけでいいでしょ。
特に『ん』という平仮名とか、直線にぐにゃぐにゃがプラスされて、ラストには払いもある。バランスよく綺麗に書くには意外と練習を重ねる。
かもしれない。
という、安易な発想で産まれた我が家の夏宿題。
国語のノートは今『うんこ』の文字列で埋め尽くされている。
8/1の出校日、国語のノートには先生の大きな花丸と、
「これからもまいにちかこうね」
のコメントが…
おいおい…倫理的に『うんこ』に触れてよ。
と、思ったのは俺だけかもしれない。


そんな「うんこでも書いて」に快諾した娘だった。

数十分後。
俺は読書に夢中だったが、

「ガコン」

いつのまにかこたつの下で寝落ちしていた娘が寝返りを打った音だった。
おぉ!流石の娘も落ちたー!よーし!隣で俺も昼寝を…

って、おいおいマジですか…
話に聞いてた通りじゃないですか…

コタツの上に置かれていたのは『うんこ』(宿題の略)ではなく作文用紙が。

『5にち。おふろでくもをみました。くもはおふろにおちても、およいでました。ふしぎだなとおもいました。ふつうはおよげないとおもってました。びっくりしました…』

自力で作文を書こうとしたんだろう。
表題、名前から書いていない作文は、半ページまで書かれていた。
がんばったけど。がんばったけど。がんばったけど、こりゃダメだわ~~~。


取り敢えず、寝ている娘をサラッと起こして事情聴取に入る。

「うんこは?」
「うん?作文を書いてみようかなって思ってさ」
「で。でも、これ失敗だよ」
「えー!!うーん…そっか!!!ここだね~~。あ~はいはい…これでどう?」
見事、俺の意図を察しないで、1行目の表題を無視し、1段落として1行目を書き直し始めた娘。
「ちっがーう!!ここは表題で、2行目は名前、3行目から1段落として書くーーー」
「あ~。そう」
他人事な娘。
「作文はパパが考えるから『うんこ』でもしてて」
「はーい」


半日経過。
まだ作文は作れず、娘もようやく『うんこ』を始めた。

バーベキューとか海とかけっこう夏してるのに、お風呂に蜘蛛が落ちて泳いでいるという話が夏休みの思い出で良いのか…
ま、いっか。
そういうのもありでいっか。
娘は娘だし。

しかし。

アメンボとの違いを投入し動物の生態を観察した。という要素を入れ、不思議の謎解き、小1にウケル作文がいいと、娘とのお達し。
ガチでハードルが高いんですが…