2016年11月14日月曜日

167日目:本当に起きている(現在進行形)詐欺保険の話

今回書くのは、先週からうちの事務所で話題になってる本当にある、現在進行形の話。

保険が好きとか嫌いとかではなくて、こういう「詐欺保険」って言うのがあることを知ってほしい。


積み立て式死亡保険ってあるよね。

例えば。
普通に死んだら1,000万円支払います。
これに「積み立て式」ってのが加わると。
保険を解約したときに一定の期間を過ぎていたら、今まで払っていた保険料の130%で解約返戻金があります。

こういうのを積み立て式死亡保険って言う。

まぁ、私はこんな無茶苦茶高い保険は扱わないけど。

年間保険料30万円らしい。
そんなお金あったら「今」の為に使うわ。


どういう話術でそういう保険に入りたくなるのかは、分からない。

うちの事務所のお客さんではないけど、相談がきた。


71歳男性。
65歳時に積み立て式死亡保険1,000万円に加入したらしい。
今から後3年後。
この積み立て式死亡保険が「失効」になると。
保険料を毎年30万円も納めてるのに、「失効」になると。

失効。
保険の効果が無効。
なくなるって事。


ここだけ切り取って話を聞いても、プロでも意味が分からない。
なぜ失効になるのか。
65歳加入で74歳で失効という保険自体が存在しないから。

よくよく聞いてみると。

65歳時。
保険に加入する為に、400万円を借りたらしい。
どこからかりたか?
保険会社から。
1,000万円の死亡保険金から400万円を借りたらしい。

え?
そんなことできるの?

できる。
保険金貸付っていう。

だったら、この方が今、お亡くなりになったら1,000-400だから600万円の保険金が支払われるのか?
ここが落としどころだった。


お金を借りるという行為には「利子」というものが存在する。
銀行、郵便局、農協も然り。

実は、この男性。
家に生命保険の証券がないらしい。

意味する事は・・・
証券を「担保」に400万円を借りた事を意味する。
保険に入るために、死亡保険金から400万円を保険会社から借りて、証券を「担保」にされているみたい。
担保って?
まぁ、人質みたいな。

時代劇でよくあるでしょ。
「あの借用書さえなければ・・・」
必殺仕事人とかで。

そう。
この男性。
人質に証券を保険会社に没収されている。
多分その証券の裏に真相が書いてある。

内容はこう。

「保険金貸付400万円。年利5.75%で返済。保険金無き場合失効とす」

これは計算した。
400万円のお金を借りた利子が5.75%。
これが大体毎年支払っている30万円。

ただ、これは保険料ではない。
支払っていたのは「利子」なり。
だったら、保険料って払ってるの?
「保険金無き場合失効とす」
これは、保険金貸付を利用として、保険料の支払いが無い場合、死亡保険金から引いて行きますよ。

推測するに当たり、3年後保険の失効ということは、死亡保険金は既に600万円を切り、今現在130万円程度しか残っていない計算になる。
保険の価値、130万円。
毎年30万円払ってて、130万円。

更に。
元本はまったく返せていない状況。
400万円の借金。ってこと。

毎年、定額で支払っていれば、失効するはずがない。
これに元本が含まれていれば。
の話。
通常の住宅ローンはしっかり元本+利子の計算で定額になっている。


ちょっと難しい話かもしれないけど、要約すると。

65歳で400万円を保険会社から借りて1,000万円の死亡保険に加入した。
毎年30万円の「保険料」を支払っていたのではなく、「利子」を払っていた。
74歳で、借りた元本400万の借金と共に保険が消えていく。

最低もサイテー。

どんな詐欺よ。

って、どんだけ金持ってんだよ!


今度、うちのボスが出向くらしい。
間違いなく、雷が鳴る・・・
落ちるのは、この男性に・・・

アーメン。


私、こんな商売せんよ。
うちの基本。
保険に入ってもらっても収入のMAX20%で抑える。

しかも、あんな悪どい手口、よぅせんわ!!!!

当たり前に、上手すぎる話には裏がある。
お金で解決できる物て、今回は保険の話でしたけど、等価交換以上の法則はマジないからな。

もう、ほんま、ありえん話。

だから、保険屋言うと嫌われんねん。
騙されとー人を知ってるから、見てるからだわ。
騙されてる人を見て、信用できる人を探しといた方がええよ。

私は、FPやっちゅーねん!!
人の命と財産に軽々しく詐欺れる奴の心中を逆に教えて欲しいわ。

そして、そいつに説教したる。


という、何故か後半は関西弁になるという驚愕且つ悍ましい話でした。
意味分からんかったら聞いてな~。

ほな。

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