11月末。
先輩が出向期間の任期を終え、無事に卒業をしていった。
晴れ晴れとした笑顔で挨拶を終える。
12月末。
私、クビになるかと思ったら、なんとなく生き残った。
同月末。
別の先輩が出向期間中、数字を取れずに年内でクビとなる。
この話を本人から聞いた。
弱肉強食。
弱い物は潰され、強い物だけが生き残る。
残酷な数字の世界に唖然としながら先輩の話を聞いていた。
3年間の出向予定だった。
それが1年3ヵ月で除隊。
1年居ただけでも凄いと思う。
「もう限界だったよ。ラストは酷かったよ~。数字が後から後から追いかけてきて怖かった。それから解放されると思うと少し嬉しい。けれどなんか悔しいな」
複雑な表情を浮かべながら淡々と語ってくれた。
清清しさは微塵も感じられない。
「でもさ、私達と今の人たちって制度が違って更に大変になってるんでしょ?」
「らしいですね。ガチ新規しか受け付けないって」
「更新が挙積にならないって厳しいね~」
「ですね~。きっと、俺は1年もいませんよ笑」
「大丈夫っしょ。だって、相談しやすいし」
「はぁ。数字を取る営業って型じゃないんですから、無理ですって。単なる相談役みたいな」
「それがkoot君のいい所だって」
「わかんないわ~」
自分の良さは自分では評価しかねる。
自分のスタイルが良いのか、悪いのか。
私には分からない。
私は1年間の出向。
短期決戦。
今年の8月から出向し始めたから来年の7月末が卒業となる。
上手く行けばの卒業。
多分、無理。
人生そんなに甘くない。
それに数字。
私は狙わない。って決めてるから。
特に死亡、医療、ガン保険などの『生保』と呼ばれる類の物たち。
私は失礼な奴だから、遠慮なしに手取り収入から、固定支出まで全て聞く。
それを踏まえた上で、家計改善も含めてフルコンサルをする。
家の中を除くようなお金の領域まで他人が話すかどうか・・・
当然、全く見知らぬ人なら話したくないだろう。
私だって、下手に話したくない。
だから、無理にコンサルはしない。
求められたらする。
がっつりする。家計改善、無駄遣い禁止令まで発動させて、その家庭を安泰の老後を過ごせるように導く。
そういう体だから、多分生き残れない。
更新落ちしたら、先輩みたいに複雑な気持ちになるのかな。
「私、こういう所でつまづくつもりもなかったんだけど、ましてやこの業界で働いて、出向までするなんて、最初は全く思ってなかったのに・・・なんか変な気分」
最後の言葉。
そうだよな。
人生何が起こるか分からないから不安なんだよ。
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